「続柄」の読み方。正しいのは「ぞくがら」?「つづきがら」?
公式の文書の発行手続きなどでよく登場する「続柄」。
親族の関係を表す言葉です。
敢えて人前で口に出して読む機会は少ないので、自分の読み方が合っているのか、間違っているのか確かめる機会があまりないですよね。
「あれ…? そういえばこの読み方でいいんだっけ…?」と不安になる方も多いはず。
今回はそんな「続柄」についてまとめてみたいと思います。
正しい読み方は「つづきがら」。
正しい読み方は、という問いに対する答えとしては、間違いなく「つづきがら」になります。
でも、多くの方が「ぞくがら」と読んでいるのではないでしょうか。
使う場面が多いのは役場で公的な書類を申請する時などですが、結構な頻度で「ぞくがら」と読む声が聞こえたりします。気になってちら見すると、割ときちんとした感じの方たっだりもするのでそれだけ読み間違いの多い漢字なのだなあと実感します。
なぜ「つづきがら」と読むのか。
「続」を訓読みで「つづき」と読んでいます。
送り仮名がないのでなんとなくこれ一文字で「つづき」って呼んでいいの? と不安になって音読みである「ぞく」と読んでしまった、というのがはじまりと思われます。
「ぞくがら」と読んではいけないの?
そうはいっても、現在では続柄を「ぞくがら」と読んでいる人は9割にものぼるそうです。
このように元々は間違った読み方であっても、その後の時代の流れによって、正しい読みよりも間違った読み方の方が広く認知されてしまうケースというものが存在します。
そういった場合は「慣用読み」「和名」といった呼び方で、通称として使うこともあります。
ことばに敏感な人にとっては「正しくない日本語だ!」と憤慨したくなるかもしれませんが、
本来ことばは生き物ですので、自然に変化してしまうということは止められないものですよね。
「続柄」の読み方。正しいのは「ぞくがら」?「つづきがら」?まとめ
結果として「ぞくがら」と読むのは「完全な間違いである」ということは言えません。
ですが、俗な読み方になります。
慣用読みとしてある意味認められていたとしても、それでもなるべく美しい日本語を使っていきたいな、と思われる方はこちらを使わずに「つづきがら」と読むのがよいでしょう。
他の人がもしも「ぞくがら」と言っているのを聞いてしまった時は、鬼の首を取ったかのように「それは違うどー!!」なんて激しく責めずに、それはそれでひとつの使い方、とやんわり過ごしてよいかと思います。