クリスタルの絵やイラストのように綺麗で美しい色を持つカツオノエボシ。
好奇心の強いこどもや赤ちゃんとかついつい「割るとどうなるのかな」「割ってみたいな」という衝動に駆られるかと思います。
でもそれは絶対ダメ。
猛毒で死に至る場合もあります。
海岸には意外と危険生物がいっぱいなのです…
カツオノエボシの写真・画像・動画
【危険! カツオノエボシが漂着しています】
現在、相模湾沿岸にカツオノエボシが点々と漂着しています。今年は神奈川の海には海水浴場が設置されず、海岸には救護所がありません。海藻やごみに紛れていて踏んだり触ってしまう可能性もあります。決して触れないようご注意ください! pic.twitter.com/BQmD5yyoW9— 公益財団法人かながわ海岸美化財団 (@bikazaidan) July 7, 2020
初めてこのアカウントで100RT超えて戸惑ってる
みんな、カツオノエボシはこんな見た目だったりもするから気を付けような!!! pic.twitter.com/9MoMkmdhpk— ニッキ@アナキュン・スカイウォーカー (@nikki_no_kaori) July 9, 2020
貝拾いに夢中になっている息子がうっかり触りそうになった、青いビニール袋みたいな物体
じつはこれ、カツオノエボシという猛毒を持つ生物です
一見、死んでいるように見えますが、触ると刺されます
これからの季節、海に行かれる方は気をつけて pic.twitter.com/weT64VGSHi
— せわた (@sewata_cha) July 9, 2020
写真で見ると絵で描いたガラスのようにめちゃくちゃ美しいです。
こんなきれいだったらこどもはもちろん、大人でも知らなかったらうっかり触っちゃう…(-_-;)基本的に知らないものには触らない、が吉でありますね…
そこまで美しく見えないという方も、青いビニール袋っぽく見えることもあるので、「ゴミ拾っとくか」なんて素手で触るとめちゃめちゃ危ないです。
ちなみに英名は”Portuguese Man O' War” 。
英語をそのまま訳すとPortuguese Man-of-warということでポルトガルの男の戦争? 戦争の男?と思ってしまいますが「ポルトガルの軍艦」です。
こちらのサイトの中に動画がありますが猛毒があると言われるとよけいに怖く見えますね…
https://oceana.org/marine-life/corals-and-other-invertebrates/portuguese-man-o-war
カツオノエボシはどこにいる?よく見られる場所と季節
太平洋、大西洋、インド洋に広く分布している。日本では本州の太平洋湾岸でよく見られる。カツオが到来する時期に海流に乗ってきて、浮き袋の見た目が烏帽子に似ていることから三浦半島や伊豆半島でカツオノエボシと呼ばれるようになった。 引用:Wikipedia
「鰹の烏帽子」なんですね。でもちょっと見方によっては餃子に似てる(急に色気減)。
2020年7月現在相模湾で漂着しているとのニュースがありました。
もともと珍しい生物というわけではなくて日本でもよく見られるものではあります。ただ、今年はコロナウイルスの影響もあり多くの海岸が普段の海水浴場のように救護設備等の準備をしていないことが危険性を高めています。
自粛疲れで海だったらはしゃいでいいでしょ? と思いたいところですが、水難事故以外にも危険生物のリスクがあるのでやはり不用意に近づかない方がよいでしょう。
カツオノエボシの習性
青いビニール袋? 風船? のような傘を持ち海面付近に浮かんでいます。風に吹かれることで砂浜まで流されてしまう特性を持っています。
傘部分は特に動きませんがそこから下へとのびる触手は動きます。そしてここに毒性を持つ刺胞を持ち、触れるとやけどのような刺激と痛みが走るのです。
たとえ本体が打ち上げられて死んでいても刺胞は生き続けているので海岸で見つけたものも触れないようにしましょう。
対処法や応急処置として酢や真水、砂をかけようとする方もいらっしゃるかもしれませんが、カツオノエボシの場合はそれらを用いることで逆に刺激してよけいに刺されまくってしまいます。
絶対にしないこと。
あと患部をのぞき込んでもやはり刺激することになるそうなので要注意点です。
カツオノエボシに刺されるとどうなる?
カツオノエボシはヒドロ虫の仲間。
顔と右手以外やられた事あるけど、
腕もげたかな?とか勘違いする位に皮膚の感覚が麻痺したよ。
人は海水に対して20%は浮く。
呼吸確保を頭に右手1本で泳いで帰って来たよ。アナフィラキシー起きたよ。全身入墨失敗した人みたいに文字数— こちずみ(春坊) (@nicyoume_zu) July 10, 2020
カツオノエボシとクラゲじゃない? 違いは?
「刺されると痛い」という情報から、クラゲの一種なのかな~と思ってしまいますが、クラゲとは違います。
猛毒をもち電気クラゲの別名があり、刺されると強烈に痛む[1]。刺されたヒトの死亡例もある[1]。
ヒドロ虫の仲間に属し、英語で Jellyfish (ジェリーフィッシュ)と呼ばれるミズクラゲやエチゼンクラゲなどのいわゆるクラゲとは異なる[1]。1個体に見えるのは、実は多くのヒドロ虫が集まって形成された群体である[1][2]。引用:Wikipedia
ちなみにヒドロ虫は「ひどろむし」ではなく「ひどろちゅう」です。
また、似た名前で「カツオノカンムリ」という生物もいます。
カツオノカンムリはこちらです。
子供の事故もあったりするけん
恐いっちゃんね😥
コイツと似た奴に
カツオノカンムリ(鰹の冠)て奴も居るんよ。
こっちも烏帽子ほどでは無いけど
一応有毒で、
刺されたら3日は響くし
触った手で
目や粘膜に触ると危険😱
(拾い画) pic.twitter.com/fG5epb2kcE— 亜沙李 (@SMZ20FVLRtrHZYg) July 9, 2020
形ちょっと違うから大丈夫じゃね? と安心するなかれ…やはりこちらも毒があるので触らないに越したことはありません。
「ヒドロ虫」のなかまである点はカツオノエボシと一緒だそうです。
とにかく毒が怖くて痛いと恐怖心を煽られるカツオノエボシなので、だれか駆除か捕食してくれないかなと思ってしまいますよね。
カツオノエボシの捕食者であり天敵は「アオミノウミウシ」です。
カツオノエボシといえばアオミノウミウシというウミウシがいて、これは海面をプカプカ優雅に漂っている訳なのですが、漂いながらカツオノエボシ等にすーっと近付いていって毒性の強い種を好んでモグモグ食べるカツオノエボシの天敵です
ちなみに食べたクラゲ等の刺胞を取り込んでいるので毒があります pic.twitter.com/MKBnR64uW9— らいらっく (@pfeasy) July 9, 2020
こちらはこちらで毒もあるし、見た目が怖い…(;´Д`)
海は好きだけど、知れば知るほど恐ろしい世界であります。
とにかく海の近くに住んでいる方や海に行く用事がある方はものすごく気を付けましょうね。