中国大陸の中央部に位置する三峡ダムが2020年7月現在、続く大雨の影響で大変なことに。すでに放水により武漢まで洪水の水害被害が甚大で、雨季真っ最中の今ダム決壊寸前なのではないかと不安視されています。
Twitterなどでは情報をちらほらと見かけるものの、あまりニュースで大きく取り上げられている印象がなかったのでまとめてみました。
三峡ダム基本情報
三峡ダム(さんきょうダム)は、中国・長江中流域の湖北省宜昌市三斗坪にある大型重力式コンクリートダム。
1993年に着工、2009年に完成。洪水抑制・電力供給・水運改善を主目的にしています。
三峡ダム水力発電所は、2250万kWの発電が可能な世界最大の水力発電ダムとなっています。
用途: 2009年に完成した水力発電ダム。
場所・位置: 中華人民共和国湖北省宜昌市三斗坪
大きさ・長さ: 宜昌市街の上流から重慶市街の下流までの約660km
通常水位 : 175.0m
三峡ダムを地図で見る
三峡ダム(さんきょうだむ。×三協ダムではありません。)をgoogle mapで見ると中国大陸のど真ん中に位置しています。
現在はすでに決壊した!?
2020年7月分10日現在でも、三峡ダムが決壊したというニュースは入っていないようです。ですが決壊を防ぐために多量の放水を行っていることから下流ではすでに大洪水となっています。2020年7月3日の段階でこの状態…
【ヨハネの黙示録】
日本のオールドメディアは殆ど
報道してませんが、三峡ダムの決壊を防ぐために多量の水を放流している為に下流域は大水害が起きてます!被災者はすでに
1200万に及んでます。中国政府は一切の救済を行ってません
疫病、バッタ、大洪水とまるで
バイブルにあるヨハネの黙示録
です😱 pic.twitter.com/HCdmyKI0LS— 🌸 夕 華 🌸 (@yuka55188143) July 3, 2020
2020年7月8日の動画
【緊急速報】三峡ダムの濁流が上海に到達 ※動画あり※ - News U.S. https://t.co/rMSAauoh8b pic.twitter.com/59hsAozbH9
— News U.S. (@NewsUs1) July 8, 2020
これまでの経緯
中国では、6月16日以降、中国の一部地域、南部や西南部で大雨が続き、17日には、四川省内13カ所以上で土砂崩れなどが発生し、県内の発電量2000キロワットの梅龍発電所と発電量3200キロワットの阿娘溝発電所が、土石流によって被害を受け、近隣の村が洪水の被害を受けました。
6月27日午前9時に宜昌市で大雨が降り、午前11時までに西嶺区と長陽東部で60mm以上の雨が降りました。これにより市内の一部で洪水。そのため、主要な道路が遮断されました。
午前中の3時間総降雨量は129.2mmに達し、吉昌市でも74.1mm。
そして、午後0時40分に宜昌市は大雨の警報を発令。
6月27日~28日までに重慶、上海、湖南、貴州、湖北、河南、安徽、江蘇など8つの省・市では、非常に激しい雨が降りました。大雨の影響で、金沙川の中流域の36の河川が氾濫。
三峡ダムの上流の重慶で洪水が発生。重慶市総合水文監視所は80年ぶりに赤色洪水警報(特別警報に相当)を発令しました。
さかのぼって6月24日。
中国官製メディア・新華社通信は、洪水の影響を抑えるため、長江本流の4つの落水式発電所を全稼働(運転する)させると報じました。
25日には、香港の東方日報が三峡ダムも「放水」をしていると報道。
三峡ダム下流の6月27日の宜昌市の洪水は、三峡ダムの放水が原因のようです。
中国湖北省周辺の天気
降雨
月合計だけでなく、月内の変化も表示するため、各日付を中心とした 31 日間のスライド累積降雨量を示します。 武漢市では、月間降雨量に極めて大きい季節変動があります。
武漢市における年間降雨量。 最も多い降雨量は、6月29日を中心とする 31 日間であり、平均合計累積降雨量は 225 ミリメートルになります。引用: Weather Spark
平均的なデータを見ても、まだまだ雨季が続くことは間違いありません。9日にも中国中央気象台より、中南部で再び大雨の恐れがあると発表されました。
長江中流域の南側に位置する湖南省岳陽市では7月8日、1952年に記録開始以来、最大の雨量を観測した。市政府は洪水警戒レベルを4段階中、最高レベルとなる1に引き上げた。中国中央気象台は9日、中南部の各地で再び大雨の恐れがあると示した。引用: 大紀元 Epoch Times
もともと衛星写真から歪みや変形などの欠陥の話もあったようなので心配ですね。
三峡ダム決壊で、原発への影響は?
中国人の誰もが、洪水を防ぐカギを握るのは「三峡ダムだ」ということは知っています。長江は、古代中国の時代から何度も氾濫し、周辺の地域に大変な被害を及ぼしてきました。
結局、長江流域の三峡ダムの決壊はどんなことをしても防がなければならないのですね。
もし、崩壊したら、上海地域にある9基の原発に大変な影響を及ぼすとみられています。揚子江下流の泰山の原発7基、方家山地域(上海付近)の原発2基は、三峡ダムが氾濫して周辺地域が大洪水を起こせば、原発の大事故を免れることはできません。
去る数年前の福島原発と同様、原子炉冷却機能を失う大事故を起こすことは間違いないのです。
まとめ
日本の雨にも引き続き警戒が必要ですが、もっと中国のこのニュースも取り上げていいのではと思います。
もしもこのまま中国が連続大雨洪水警報が続き三峡ダム決壊に至ったら…
本当の恐ろしさはそのあとにやってくるのでは…。杞憂で終わればよいのですが世界恐慌や周辺国との紛争、加えてコロナ第二波、バッタ、貧困…ともう収拾がつかなくなってつかなくなるのでは。
どうやってがんばっていけばよいのか途方に暮れてしまいますね。
この話は中国だけのことではありません。日本でも起こりうることですよね。
最近、温暖化により、日本の各地で大雨が続いています。
そして、毎年のように、どこかの地域で大洪水や土砂崩れなどで死亡する人も多く出ています。
そのようなことが、日本各地の原発にも多大な影響を及ぼさないとも限りません。
私たちは、今まで森の木々を伐採し、都市化を進めてきました。そのことで、地球上の自然災害がますます増えているように思えます。
とにかく、今後、私たちは自然を壊すのではなく、保全する努力を続けて行かなければ大変な事故を抑えることができないと思います。
自然を大切にしていきたいものです…